R3年 水質概論 問2 問題と解説

 問 題     

水質汚濁防止法に規定する有害物質貯蔵指定施設のうち地下に設置されている施設に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

有害物質貯蔵指定施設のうち地下に設置されているもの(以下「地下貯蔵施設」という。)は、有害物質を含む水の漏えい等を防止するため、次の各号のいずれかに適合するものであることとする。

一 次のいずれにも適合すること。

イ (1)タンク室内に設置されていること、(2)高床式構造であることその他の有害物質を含む水の漏えい等を(3)防止する措置を講じた構造及び材質であること。

ロ (略)

ハ 地下貯蔵施設の内部の有害物質を含む水の量を(4)表示する装置を設置することその他の有害物質を含む水の量を(5)確認できる措置が講じられていること。

二 (略)

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

この問題は、地下貯蔵施設で有害物質を含む水の漏えい等を防止するための規定に関する出題です。この目的を意識しながら選択肢を見ていけば、比較的簡単に答えが出せると思います。

(1)の「タンク室内」は、有害物質の漏えい対策として妥当です。

(2)の「高床式構造」は有害物質の貯蔵施設としてのメリットが特にありません。住宅や倉庫が高床式であることには水害対策や害虫対策などの利点も考えられますが、今回は地下貯蔵施設で有害物質を含む水を保存する話なので、高床式構造という規定は一切定められていません。

よって、(2)が誤りで、ここには本来「二重殻構造」という文言が入ります。

二重殻構造であれば、内殻から水が漏えいしても外殻があるため、タンク外に漏れることはありません。また、外殻に水が触れると検知できるシステムが組み込まれているので、より安全性が高いといえます。

(3)、(4)、(5)はどれも文章に特に矛盾がなく、有害物質を含む水の漏えい防止に寄与するので、これらは正しいと判断できます。

以上から、正解は(2)です。

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