問 題
地下水の水質汚濁に係る環境基準に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。
地下水の水質の測定の実施は、別表の項目の欄に掲げる項目ごとに、地下水の(1)流動状況等を勘案して、当該項目に係る地下水の水質汚濁の状況を(2)的確に把握できると認められる場所において行うものとする。
環境基準は、設定後(3)直ちに達成され、(4)維持されるように努めるものとする(ただし、汚染が専ら(5)特定の汚染源によることが明らかであると認められる場合を除く。)。
正解 (5)
解 説
問題文の最後の段落を見ると、「環境基準は、設定後直ちに達成され、維持されるように努めるものとする」とあります。この文章自体は矛盾もなく問題のない文章ですが、このあとの( )内の記述が誤っています。
( )内には「汚染が専ら特定の汚染源によることが明らかであると認められる場合を除く。」とあるので、この場合は環境基準を達成できなくても仕方がない…という意味になってしまいます。
しかし、汚染源が特定の工場であるとはっきりわかっているのであれば、その工場に改善を促して環境基準の達成に努めるべきです。よって、(5)の「特定の汚染源」が誤りであると判断することができます。
一方、環境基準を達成できない原因が、事業活動などの人的要因ではなく、火山などの自然的原因によるものである場合、すぐに環境改善を図るというのもなかなか難しいです。このような事情がある場合には、環境基準が達成できなくても仕方ないと評価されます。
以上から、(5)の「特定の汚染源」が誤りであり、これを「自然的原因」にすれば正しい文章となります。
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