電験三種 R3年 法規 問2 問題と解説

 問 題     

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」に基づく記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 電気工事業とは、電気事業法に規定する電気工事を行う事業であって、その事業を営もうとする者は、経済産業大臣の事業許可を受けなければならない。
  2. 登録電気工事業者の登録には有効期間がある。
  3. 電気工事業者は、その営業所ごとに、絶縁抵抗計その他の経済産業省令で定める器具を備えなければならない。
  4. 電気工事業者は、その営業所及び電気工事の施工場所ごとに、その見やすい場所に、氏名又は名称、登録番号その他の経済産業省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。
  5. 電気工事業者は、その営業所ごとに帳簿を備え、その業務に関し経済産業省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)で、これは電気事業ではなく電気工事業が出題されている点に注意してください。

まず、電気事業(発電・送配電・売電など)を営もうとする者は、経済産業大臣の許可を受ける必要があります。本問には関係ありませんが、これはこれで重要事項として覚えておいてください。

一方、電気工事業を営もうとする者は、以下のように経済産業大臣または都道府県知事の登録を受ける必要があります。これは「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第3条(登録)に規定されています。

  • 複数の都道府県に営業所がある場合:経済産業大臣の登録が必要
  • 一つの都道府県に営業所がある場合:当該都道府県知事の登録が必要

よって、(1)の記述には2か所の誤りがあります。一つは、必要なのは「許可」ではなく「登録」である点です。もう一つは、登録を受ける相手が必ずしも経済産業大臣というわけではないという点です。よって、(1)の記述が誤りで、これが正解となります。

(2)は正しい記述であり、登録電気工事業者の登録の有効期間は5年間です。とはいえ、これは頻出事項でもないので、知らなくても特に気にしなくていいと思います。

(3)~(5)はいずれも正しい文章です。基本的な内容が書かれていて特に矛盾点もなさそうなので、知識がなくても正解の選択肢からは除外しやすいと思います。

以上から、正解は(1)です。

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