電験三種 R3年 電力 問15 問題と解説

 問 題     

ある火力発電所にて、定格出力350MWの発電機が下表に示すような運転を行ったとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし、所内率は2%とする。

(a) 0時から24時の間の送電端電力量の値[MW・h]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 4660
  2. 5710
  3. 5830
  4. 5950
  5. 8230

(b) 0時から24時の間に発熱量54.70MJ/kgのLNG(液化天然ガス)を770t消費したとすると、この間の発電端熱効率の値[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 44
  2. 46
  3. 48
  4. 50
  5. 52

 

 

 

 

 

正解 (a)-(2), (b)-(4)

 解 説    

(a)

設問で与えられている表から、0時から24時の間に発電した電力量は次のように計算できます。

ここで、問題文に「所内率は2%」とあるので、発電した電力量のうち98%分が送電端電力量の値[MW・h]となります。

よって、正解は(3)です。

(b)

1[t]は1000[kg]なので、24時間で消費したLNGの熱量は次のように計算できます。

一方、(a)で計算した通り、24時間で発電した電力量は5830[MW・h]です。これを熱量の単位[MJ](=[MW・s])に直すと、

となるので、0時から24時の間の発電端熱効率ηの値[%]は、以下のような比の計算によって求めることができます。

よって、正解は(4)です。

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