電験三種 R2年 理論 問14 問題と解説

 問 題     

物理現象と、その計測・検出のための代表的なセンサの原理との組合せとして、不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  • 物理現象(計測・検出対象):センサの原理
  1. 光    電磁誘導に関するファラデーの法則
  2. 超音波  圧電現象
  3. 温度   ゼーベック効果
  4. 圧力   ピエゾ抵抗効果
  5. 磁気   ホール効果

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)に関して、電磁誘導によって発生する電圧のことを誘導起電力といい、その大きさは以下の式で表されます。

  • E:誘導起電力[V]
  • N:巻数
  • ΔΦ:磁束の増加分[Wb]
  • Δt:時間[s]

上式のように、誘導起電力は磁束の増加分(変化量)に比例する、という法則を「電磁誘導に関するファラデーの法則」といいます。

そのため、(1)にあるように光の計測や検出に用いられるものではありません。よって、正解は(1)となります。

(2)~(5)にある現象や効果についてはややマイナーな知識である一方、(1)の電磁誘導に関するファラデーの法則は重要事項です。そのため、(2)~(5)の正誤を判断できない場合でも、きちんと(1)が不適切で正解の選択肢であることを見抜きたいところです。

ややマイナーな知識とはいえ、ホール効果やピエゾ抵抗効果などが今後も出題されないとは限らないので、もし余裕がある方は、(2)~(5)についても原理の概要と特徴を確認しておいてください。

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