電験三種 R2年 理論 問2 問題と解説

 問 題     

四本の十分に長い導体円柱①~④が互いに平行に保持されている。①~④は等しい直径を持ち、図の紙面を貫く方向に単位長さあたりの電気量+Q[C/m]又は-Q[C/m]で均一に帯電している。ただし、Q>0とし、①の帯電電荷は正電荷とする。

円柱の中心軸と垂直な面内の電気力線の様子を図に示す。ただし、電気力線の向きは示していない。

このとき、①~④が帯びている単位長さあたりの電気量の組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

選択肢を見ると、①は全ての選択肢で+Qとなっていて、②~③は+Qもしくは-Qとなっています。つまり、ここで重要なのは正負のみであり、数値などは一切気にしなくてよいということです。

まず前提かつ重要な知識として、電気力線は正電荷(+)から負電荷(-)へ向かって延びています。磁気の場合にN極からS極へと向かうのと同じです。一方、+同士や-同士は電気力線がつながりません。

上記を踏まえて、図と選択肢を見ていきます。

上記の通り①が+なのは確定していて、①から出た電気力線が③と④に向かっているので、③と④は両方とも-であると判断できます。一方、①から②へは電気力線がつながっていないので、②は①と同じ+ということになります。

よって、①と②が+、③と④が-なので、正解は(2)です。

ちなみに、以上は①とその他を比較しましたが、念のためほかの組合せも確認しておくと、より安心です。②は+なので、-である③や④とそれぞれつながっています。また、③と④は-同士なのでこれらの間に電気力線は描かれていません。

コメント