電験三種 R1年 電力 問12 問題と解説

 問 題     

配電線路に用いられる電気方式に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 単相2線式は、一般住宅や商店などに配電するのに用いられ、低圧側の1線を接地する。
  2. 単相3線式は、変圧器の低圧巻線の両端と中点から合計3本の線を引き出して低圧巻線の両端から引き出した線の一方を接地する。
  3. 単相3線式は、変圧器の低圧巻線の両端と中点から3本の線で2種類の電圧を供給する。
  4. 三相3線式は、高圧配電線路と低圧配電線路のいずれにも用いられる方式で、電源用変圧器の結線には一般的にΔ結線とV結線のいずれかが用いられる。
  5. 三相4線式は、電圧線の3線と接地した中性線の4本の線を用いる方式である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

各選択肢の文章にもある通り、配電線路の電気方式には、単相2線式、単相3線式、三相3線式、三相4線式の4種類があります。

単純に配電するだけなら、単相の場合は電線2本、三相の場合は電線3本で事が足ります。しかし、単相2線式や三相3線式(Y結線)のちょうど真ん中にもう1線追加することで、負荷電力に対する線路損失が少なくすることができます。

これらがそれぞれ単相3線式、三相4線式のことです。どちらの場合でも普通は中性点で接地します。よって、(5)の文章は正しい一方で、(2)の文章の「低圧巻線の両端から引き出した線の一方を接地する」という部分が誤っています。

以上から、正解は(2)となります。

なお、単相2線式、単相3線式、三相3線式、三相4線式のそれぞれの特徴については配電線の電気方式(三相3線式など)のページにまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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