太陽電池は、太陽からくるエネルギーをソーラーパネルで受け、半導体のpn接合により直接電気エネルギーとして取り出す電池です。太陽電池は化学反応を一切伴わないので、一次電池や二次電池、燃料電池とは全く別物と考えてください。
以下の図は、商用交流系統に接続して電力を供給する太陽光発電システムの回路図の一例です。
太陽電池の主な材料はシリコンで、直流電源としては数十[V]以上になります。太陽電池はその時々の日射量や温度などの条件によって特性が変化しますが、電圧が高く取れれば必ずしも電力を多く取れるというわけではありません。次の図のような特性曲線があり、普通は△印で示されている最大点で運転するよう制御を行います。
ちなみに、下図には2本の曲線が描かれていますが、これは日射量や温度などの条件が変わると、特性曲線の軌跡がこのように変わり得る、ということを示しています。なので、一定条件下では1本の特性曲線が引けるので、その中で△印を目指した運転を行うことになります。
最大点で運転するよう制御し、変動する太陽電池の電圧を一定の直流電圧に変換するのが昇圧チョッパです。回路図の左側の点線で囲って記載している部分になります。
また、そうして一定になった直流電圧を商用周波数の交流電圧に変換しているのが、回路図の右側に点線で囲っている部分で、この部分をPWMインバータといいます。
そして出力側で交流系統と接続することで太陽光発電システムは完成します。
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