問 題
次の文章は、ステッピングモータに関する記述である。
ステッピングモータはパルスモータとも呼ばれ、駆動回路に与えられた( ア )に比例する( イ )だけ回転するものである。したがって、このモータはパルスを周期的に与えたとき、そのパルスの( ウ )に比例する回転速度で回転し、入力パルスを停止すれば回転子も停止する。
ステッピングモータはパルスが送られるたびに定められた角度[°]を1ステップとして回転する。この1パルス当たりの回転角度を( エ )という。
ステッピングモータには、永久磁石形、可変リラクタンス形、ハイブリッド形などがあり、永久磁石形ステッピングモータでは、無通電状態でも回転子位置を( オ )が働く特徴がある。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
- 周波数 回転角度 幅 ステップ角 追従する力
- 周波数 回転速度 幅 移動角 追従する力
- パルス数 回転速度 周波数 移動角 保持する力
- パルス数 回転角度 幅 ステップ角 追従する力
- パルス数 回転角度 周波数 ステップ角 保持する力
解 説
ステッピングモータ(パルスモータ)の特徴と動作原理に関する設問です。あまり頻出ではないテーマのため馴染みがない方も多いかもしれませんが、簡単に捨て問題扱いするのではなく、ある程度考えを巡らせることで正解に近づけることが可能です。
(ア) と (イ) について、問題文に「パルスモータとも呼ばれ」とある通り、この電動機はごく短時間だけ流す電流の信号(パルス)によって動作します。パルス信号が 1 回送られると、カチッと定められた一定の角度だけ回転します。
つまり、与えられた「パルス数」に比例して、モーターが回る合計の「回転角度」が決まります。よって、 (ア) には「パルス数」、 (イ) には「回転角度」が入ります。
ここで試験のテクニック的な話をすると、 (ウ) を含む後半の文章に「 (ウ) に比例する回転速度で回転し」とあるため、前半の「 (ア) に比例する (イ) 」の (イ) に「回転速度」が入ることはありません。
もし (イ) が回転速度なら、文章を 2 つに分ける意味はなく「 (ア) と (ウ) にそれぞれ比例する回転速度」とまとめられるはずだからです。このように、文章構成から国語的に選択肢を絞り込むのもこの試験では有効な手段となります。
脱線しましたが、本題に戻ります。 (ウ) について、パルスを周期的に与える場合を考えると、 1 秒間あたりに送るパルスの数、つまりパルスの「周波数」を大きくする(パルスを送る間隔を短くする)と、その分モーターが早く回ることになります。
よって、回転速度はパルスの「周波数」に比例します。そのため、 (ウ) には「周波数」が入ります。
(エ) について、パルス 1 回分、すなわち 1 ステップあたりで回転する固有の角度のことを「ステップ角」と呼びます。よって、 (エ) には「ステップ角」が入ります。
(オ) について、永久磁石形ステッピングモータは、回転子に永久磁石を使用しています。そのため、電気が流れていない状態であっても、固定子の鉄心と回転子の磁石が引き合い、ブレーキをかけなくても現在の位置を「保持する力」が働きます。
よって、 (オ) には「保持する力」が入ります。
以上から、
- ア:パルス数
- イ:回転角度
- ウ:周波数
- エ:ステップ角
- オ:保持する力
となるため、正解は(5)です。

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