問 題
次の文章は「電気設備技術基準の解釈」における用語の定義に関する記述の一部である。
- 「( ア )」とは、電気を使用するための電気設備を施設した、1の建物又は1の単位をなす場所をいう。
- 「( イ )」とは、( ア )を含む1の構内又はこれに準ずる区域であって、発電所、変電所及び開閉所以外のものをいう。
- 「引込線」とは、架空引込線及び( イ )の( ウ )の側面等に施設する電線であって、当該( イ )の引込口に至るものをいう。
- 「( エ )」とは、人により加工された全ての物体をいう。
- 「( ウ )」とは、( エ )のうち、土地に定着するものであって、屋根及び柱又は壁を有するものをいう。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) (イ) (ウ) (エ)
- 需要場所 電気使用場所 工作物 建造物
- 電気使用場所 需要場所 工作物 造営物
- 需要場所 電気使用場所 建造物 工作物
- 需要場所 電気使用場所 造営物 建造物
- 電気使用場所 需要場所 造営物 工作物
正解 (5)
解 説
( ア )と( イ )は一方が「需要場所」で、他方が「電気使用場所」です。aの説明文には「電気を使用する~場所」とあるので、これがそのまま「電気使用場所」の説明になります。
また、電気やガスの供給を受ける者のことを需要家といいますが(需要と供給は対義語)、これと関連して、ひとつの需要家が担っている範囲(=1の構内)のことを「需要場所」といいます。よって、( ア )が「電気使用場所」、( イ )が「需要場所」となります。
( ウ )、( エ )には「工作物」、「建造物」、「造営物」のいずれかが入ります。どれも似たような言葉ですが、その用語を使える範囲がそれぞれ異なります。
まず、この中で最も広い意味なのが「工作物」で、これは人「工」的に「作」られた「物」に対して用いることのできる言葉です。つまり、問題文のdに該当するため、( エ )には「工作物」が入ります。
工作物のうち、土地に定着するもので、屋根、柱、壁(柱と壁はいずれかでもOK)を持つものが「造営物」です。よって、問題文のeに該当するため、( ウ )には「造営物」が入ります。
造営物のうち、人が居住したり、勤務したり、または頻繁に出入りしたりするような建物のことを「建造物」といいます。
よって、( ウ )が「造営物」、( エ )が「工作物」となります。
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