問 題
ディジタル計器に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- ディジタル計器用のA-D変換器には、二重積分形が用いられることがある。
- ディジタルオシロスコープでは、周期性のない信号波形を測定することはできない。
- 量子化とは、連続的な値を何段階かの値で近似することである。
- ディジタル計器は、測定値が数字で表示されるので、読み取りの間違いが少ない。
- 測定可能な範囲(レンジ)を切り換える必要がない機能(オートレンジ)は、測定値のおよその値が分からない場合にも便利な機能である。
正解 (2)
解 説
(1)について、ディジタル計器用のA-D変換器に用いられる代表的な方式には、「二重積分形」と「逐次比較形」の2つがあります。よって、これは正しい記述です。
(2)について、ディジタルオシロスコープでも周期性のない信号波形を測定することは可能です。もちろん、周期性のある信号波形も測定できます。よって、(2)の記述は誤りであり、正解の選択肢となります。
(3)は量子化の説明として正しいです。ディジタルは量子数(不連続な値)でしか扱えないので、アナログをディジタルに変換する際は、連続的なアナログ値を最も近いディジタルの値に近似しています。
(4)も正しいですが、一方、アナログ計器の場合は針が指している値(指針値)を読み取るため、ディジタルに比べると読み間違いが多くなります。
(5)も正しい内容です。オートレンジでない場合、予め大体の測定値がわかっていないときは、まず広いレンジで試してみて、それで測定値がどのあたりかを見積もって、適切なレンジに切り替える手間が掛かります。オートレンジだとそのような必要がなくなるので、記述にあるように便利な機能といえます。
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