問 題
電気に関する法則の記述として、正しいものを次の(1)～(5)のうちから一つ選べ。
- オームの法則は、「均一の物質から成る導線の両端の電位差をVとするとき、これに流れる定常電流IはVに反比例する」という法則である。
- クーロンの法則は、「二つの点電荷の間に働く静電力の大きさは、両電荷の積に反比例し、電荷間の距離の2乗に比例する」という法則である。
- ジュールの法則は「導体内に流れる定常電流によって単位時間中に発生する熱量は、電流の値の2乗と導体の抵抗に反比例する」という法則である。
- フレミングの右手の法則は、「右手の親指・人差し指・中指をそれぞれ直交するように開き、親指を磁界の向き、人差し指を導体が移動する向きに向けると、中指の向きは誘導起電力の向きと一致する」という法則である。
- レンツの法則は、「電磁誘導によってコイルに生じる起電力は、誘導起電力によって生じる電流がコイル内の磁束の変化を妨げる向きとなるように発生する」という法則である。
正解 (5)
解 説
(1)のオームの法則は、電位差V、電流I、抵抗Rを使って次のように表すことができます。
よって、問題文の「反比例」が誤りで、正しくは「比例」となります。
(2)のクーロンの法則は、以下の式で表されます。
- F：静電力[N]
- Q：電荷[C]
- ε0：誘電率[F/m]
- r：電荷間の距離[m]
よって、問題文の「反比例」と「比例」を反対にすると正しい記述になります。
(3)のジュールの法則は、熱量P、電位差V、電流I、抵抗Rを使うと、次のような式になります。
今回は上式のうち、電流と抵抗を使っているものを見ればよいので、問題文の「反比例」が誤りで、正しくは「比例」だとわかります。
(4)のフレミングの右手の法則は、右手の親指と人差し指と中指を互いに直交させたとき、中指が誘導起電力の向き、人差し指が磁界の向き、親指が導体が移動する向きに相当するという法則です。よって、(4)の説明では親指と人差し指が反対になっています。
(5)のレンツの法則は記述の通りです。これも重要な法則なので、その内容をぜひ押さえておいてください。
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