問 題
極板Aと極板Bとの間に一定の直流電圧を加え、極板Bを接地した平行板コンデンサに関する記述a~dとして、正しいものの組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、コンデンサの端効果は無視できるものとする。
- 極板間の電位は、極板Aからの距離に対して反比例の関係で変化する。
- 極板間の電界の強さは、極板Aからの距離に対して一定である。
- 極板間の等電位線は、極板に対して平行である。
- 極板間の電気力線は、極板に対して垂直である。
- a
- b
- a、c、d
- b、c、d
- a、b、c、d
正解 (4)
解 説
aについて、極板間の電位は極板Aからの距離に応じて減少していきます。しかし、その関係は反比例にはなりません。
接地している極板Bの電位は0[V]ですが、極板Aでの電位をV[V]とすると、極板Bからの距離dを徐々に増やしていくと、それに応じて電位も0からVまで比例的に増加していきます。
aの記述はこれとは反対に、極板Aから徐々に極板Bへと近づけていますが、この場合でも電位はVから0へ「直線的に」減少していくはずなので、aの記述にある「反比例の関係」は誤りです。
aの文章を正しく書き直すなら、「極板Aからの距離に対して反比例」を「極板Bからの距離に対して比例」にするとよいと思います(直し方には様々なパターンがありますが)。
bについて、平行板コンデンサでは、接地していない側の極板(今回はA)から接地している側の極板(今回はB)の向きに電界が生じていて、その強さE[V/m]は極板間のどこでも一定です。よって、bの記述は正しいです。
cについて、aの解説にもあるように、電位は極板からどれだけの距離であるかがポイントになります。よって、極板に対して平行な線上はどこでも同じ電位であるはずなので、これは正しい記述です。
dについて、電気力線は電界の向きと同じなので、bの解説の通り、極板Aから極板Bの方向を向いています。よって、極板に対して垂直といえるので、これも正しい記述です。
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