電験三種 H28年 電力 問13 問題と解説

 問 題     

図のような単相2線式線路がある。母線F点の線間電圧が107Vのとき、B点の線間電圧が96Vになった。B点の負荷電流I[A]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、使用する電線は全て同じものを用い、電線1条当たりの抵抗は、1km当たり0.6Ωとし、抵抗以外は無視できるものとする。また、全ての負荷の力率は100%とする。

  1. 29.3
  2. 54.3
  3. 84.7
  4. 102.7
  5. 121.3

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

まず、1kmあたりの抵抗と、各電線の長さがわかっているので、各2点間の抵抗を図に記入していきます。また、未知の電流は図のようにAB間をI1、CB間をI2とします(つまり、I=I1+I2です)。

F点とB点の電圧差は107-96=11Vとなっていて、問題文よりこれは2線式なので、1線分の等価回路である上図においては、電圧差は半分の(11/2)Vとなります(もしくは、電圧差は11Vのままで、抵抗を電線2線分ということで全て2倍としても可です)。

ここで、上図のF → A → Bの経路をたどると、

のように計算することで、I1の値が求められます。

同様に、F → C → Bの経路をたどることで、I2も計算します。

以上から、求めるIは、

と計算することができます。

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