電験三種 H27年 理論 問16 問題と解説

 問 題     

図1の端子a-d間の合成静電容量について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 端子b-c-d間は図2のようにΔ結線で接続されている。これを図3のようにY結線に変換したとき、電気的に等価となるコンデンサCの値[μF]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 1.0
  2. 2.0
  3. 4.5
  4. 6.0
  5. 9.0

(b) 図3を用いて、図1の端子b-c-d間をY結線回路に変換したとき、図1の端子a-d間の合成静電容量C0の値[μF]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 3.0
  2. 4.5
  3. 4.8
  4. 6.0
  5. 9.0

 

 

 

 

 

正解 (a)-(5), (b)-(3)

 解 説    

(a)

Δ結線をY結線に変換する際、コンデンサの静電容量は3倍になります。よって、コンデンサCの値は9.0[μF]となります。

もしくは、Δ結線をY結線に変換する際にインピーダンス(抵抗、コイルのリアクタンス、コンデンサのリアクタンス)が3分の1となることを覚えているのであれば、

より、コンデンサのリアクタンスが3分の1になるなら静電容量は3倍になるはずなので、上記と同様、C=9.0[μF]が導出できます。

(b)

問題文より図3を図1に反映させるということなので、そのようにすると以下のような等価回路が描けます(以下の図では色々と記入していますが、この段階では黒色にだけ注目してください)。

端子a-d間の合成静電容量C0の値は、上図の青色 → 緑色 → 赤色の順に合成していくことで求めることができます。

まず、青色部分は、2つのコンデンサが直列に並んでいるので、次の計算により合成します。

続いて緑色部分について、上記で合成した2つのコンデンサは並列に並ぶので、単純に足し算で合成できます。

最後に赤色部分ですが、上記で求めたコンデンサと一番右端のコンデンサは直列なので、以下のように計算すれば、求める合成静電容量C0の値が算出できます。

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