電験三種 H27年 機械 問8 問題と解説

 問 題     

一次側の巻数がN1、二次側の巻数がN2で製作された、同一仕様3台の単相変圧器がある。これらを用いて一次側をΔ結線、二次側をY結線として抵抗負荷、一次側に三相発電機を接続した。発電機を電圧440V、出力100kW、力率1.0で運転したところ、二次電流は三相平衡の17.5Aであった。

この単相変圧器の巻数比の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、変圧器の励磁電流、インピーダンス及び損失は無視するものとする。

  1. 0.13
  2. 0.23
  3. 0.40
  4. 4.3
  5. 7.5

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

変圧器の巻数比と変圧比は比例関係であり、変流比はこれらに反比例します。つまり、巻数比、変圧比、変流比の関係は次の通りです(1や2の数字は、一次側or二次側を表しています)。

  • α:巻数比
  • N:巻数[回]
  • E:電圧[V]
  • I:電流[A]

今回は巻数α(=N1/N2)が問われていて、問題文よりE1=440Vなので、

となります。

一方、一次側(発電機)の出力が100kWであれば、二次側の持つ総エネルギーも同じく100kWであるはずです。二次側は、電流I2=17.5Aで電圧E2=440/αV、それが三相分あるので、二次側の総電力をP[W]とすると、

のように計算できるので、巻数比を求めることができます。

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