電験三種 H27年 機械 問1 問題と解説

 問 題     

4極の直流電動機が電機子電流250A、回転速度1200min-1で一定の出力で運転されている。電機子導体は波巻であり、全導体数が258、1極当たりの磁束が0.020Wbであるとき、この電動機の出力の値[kW]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、波巻の並列回路数は2である。また、ブラシによる電圧降下は無視できるものとする。

  1. 8.21
  2. 12.9
  3. 27.5
  4. 51.6
  5. 55.0

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

直流電動機の分野で最重要である式は、逆起電力を電機子の回転速度などで表す式です。

  • E:逆起電力[V]
  • p:磁極数
  • Z:電機子総導体数
  • a:巻線の並列回路数
  • Φ:1極あたりの磁束[Wb]
  • n:電機子の回転速度[min-1]

上式の導出は、直流発電機の誘導起電力のページで紹介していますが、とにかく重要な式なので、式の導き方はともかく、これを公式として覚えてしまったほうが有益だと思います。

上式に問題文で与えられた式を代入すると、以下のように逆起電力を計算することができます。

よって、求める電動機の出力Pの値は、

となります。

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