電験三種 H26年 理論 問8 問題と解説

　問 題　　　　　

図の交流回路において、電源を流れる電流I[A]の大きさが最小となるように静電容量C[F]の値を調整した。このときの回路の力率の値として、最も近いものを次の(1)～(5)のうちから一つ選べ。

1. 0.11
2. 0.50
3. 0.71
4. 0.87
5. 1

 

 

 

 

 

　解 説　　　　

問題の回路のコンデンサを流れる電流I_Cは、次の式の通りです。

また、抵抗とコイルを流れる電流I_RLは次のようになります。

よって、電源を流れる電流I[A]は

となりますが、Iを最小にするためにCは自由な値を取れるので、jの項(虚数の部分)がちょうど0になるようなCの値にすれば、Iは実数部分だけになるので、それが最も小さいIとなります(実数部分にはCが含まれていないので、こちらは小さくできません)。

よって、Iが実数ということは有効電流のみ(無効電流が流れない)ので、その力率は1となります。