電験三種 H25年 機械 問18 問題と解説

 問 題     

論理関数に関する次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 論理式を積和形式で簡単化したものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(b) 論理式を和積形式で簡単化したものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

 

 

 

 

正解 (a)-(5), (b)-(4)

 解 説    

(a)

問題の論理式は、XYZのセットが4セットありますが、左の2つと右の2つはそれぞれ、3成分のうち2成分が共通であるため、以下のようにくくることができます。

ここで、上記の計算結果の( )内は、「ZじゃないものとZであるもの」の和なので、つまりは全て(=1)です。右側の( )のYについても同様です。

よって、計算結果は以下の通りとなります。

(b)

ちゃんとした解説も以下で示しますが、その前に、この問題に限っては細かい計算をせずに答えが出せるので、まずはその考え方を紹介します。

問題で与えられた論理式では、XとYは等価であることがわかります。つまり、XとYを入れ替えても全く同じ論理式になる、ということです。ということは、この論理式を簡単化した結果である答えの式もXとYが等価であるはずです。

ここで選択肢を見ると、(1)ではXがバーなしなのに対してYはバーが付いているので、これは等価とはいえません。また、(2)、(3)、(5)に関してはXとYの数が違うので、やはりこれもXとYが等価ではありません。よって、この問題の答えは(4)であるとわかります。

このような判断で答えを出せると、計算時間を大きく減らすことができるのでお勧めです。

ただし、今回はたまたま都合の良い選択肢だっただけなので、この方法で必ず答えが出せるわけではありません。なので、以下に示すきちんとした解法もぜひ身につけてください。


問題で与えられた論理式は( )の中が和になっていて、( )同士を積でつなぐ形になっています。しかし、(a)のような形、つまり、( )内を積にして、( )同士を和でつなぐと、(a)と同様に共通部分をくくって整理できるので、式を簡単化するためにはこちらのほうが便利です。

よって、この論理式全体に二重のバーを付けて(二重否定は逆の逆なので元の論理式とイコールになります)、その上で「+」のバーを「・」に、「・」のバーを「+」に変換すると、次のような式になります。

ここで、( )内の部分は、「XでなくYでもない」と「XでなくてYである」と「XであってYではない」の和なので、これは「XでありYでもある」の否定(バー)としてまとめることができます。

よって、以下のように論理式を整理しつつ選択肢のような和積形式にまとめると、求める答えが得られます。

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