電験三種 H25年 電力 問11 問題と解説

 問 題     

我が国の配電系統の特徴に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 高圧配電線路の短絡保護と地絡保護のために、配電用変電所には過電流継電器と地絡方向継電器が設けられている。
  2. 柱上変圧器には、過電流保護のために高圧カットアウトが設けられ、柱上変圧器内部及び低圧配電系統内での短絡事故を高圧系統側に波及させないようにしている。
  3. 高圧配電線路では、通常、6.6[kV]の三相3線式を用いている。また、都市周辺などのビル・工場が密集した地域の一部では、電力需要が多いため、さらに電圧階級が上の22[kV]や33[kV]の三相3線式が用いられることもある。
  4. 低圧配電線路では、電灯線には単相3線式を用いている。また、単相3線式の電灯と三相3線式の動力を共用する方式として、V結線三相4線式も用いている。
  5. 低圧引込線には、過電流保護のために低圧引込線の需要場所の取付点にケッチヒューズ(電線ヒューズ)が設けられている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

ケッチヒューズ(電線ヒューズ)が設けられているのは過電流保護のためですが、その位置は「低圧引込線の需要場所の取付点」ではなく、「低圧引込線の電柱側の取付点」です。

過電流の保護が目的なので、需要場所に取り付けると、そこまで過電流が流れてしまう恐れがあります。一方、幹線の上流に流れている電流を遮断してしまってもしょうがないので、電柱側取付点がちょうど良いということになります。

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