電線は一般的に、まっすぐにぴんと張っているわけではなく、少しだけたるんでいます。仮にぴんと張ってしまうと張力が大きくなり、雨や風に対する電線の耐久性が低くなったり、地震などの振動による電柱の強度が低くなったりしてしまいます。そのため、ある程度のたるみを敢えてつけることで、雨風や振動による衝撃を逃がせる工夫をしています。
この電線のたるみは、以下の式を使えば計算で算出することができます。
- D:電線のたるみ [m]
- w:荷重 (電線1mあたり) [N/m]
- S:電線の支持物間の距離 (径間長) [m]
- T:水平張力 (電線の水平方向) [N]
この公式は重要ですので、ぜひ覚えてください。これを知らないと解くことができない問題もよく出題されます。
また、もうひとつ覚えてもらいたい公式として、電線の長さの式があります。
電線の長さは、電線がぴんと張っていれば径間長と同じになりますが、上記の通り実際にはたるんでいるので、径間長とたるみを用いた以下の式を使う必要があります。
- L:電線の長さ [m]
実際の問題で問われるパラメータはたるみだったり電線の長さだったり、あるいは径間長だったりと様々ですが、以上の2式を組み合わせれば、これらの値を計算することができます(出題内容によっては、片方の式を使うだけで良い場合もあります)。
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