誘導発電機と同期発電機

水車発電機は大きく2種類あり、「誘導発電機」「同期発電機」に分かれます。この項ではその違いについて説明していきます。誘導発電機と同期発電機とでは、誘導発電機のほうが頻繁に扱われますので、こちらを基準に話を進めます。

誘導発電機は小容量の水力発電機として多く使われます。その理由は、大容量に対応していないことなどいくつかの弱点を除けば、多くのメリットがあるからです。誘導発電機の具体的なメリットとして次のようなことが挙げられます。同期発電機の特徴は、基本的にこの逆だと考えてください。

  1. 構造:かご形回転子で、構造が簡単(励磁装置が不要)
  2. 価格:安価
  3. 保守:構造が簡単なため、保守も容易

一方、以下のようなデメリットもあります。

  1. 容量:数千[kW]以下の小容量に対応(大容量に対応できない)
  2. 自立運転ができない
  3. 無効電力:力率や電圧の調整ができず、無効電力を供給できない
  4. 系統並列時の突入電流が大きい

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