問 題
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における配線器具の施設に関する記述の一部である。
低圧用の配線器具は、次により施設すること。
a) ( ア )ように施設すること。ただし、取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合は、この限りでない。
b) 湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は、防湿装置を施すこと。
c) 配線器具に電線を接続する場合は、ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続するとともに、接続点に( イ )が加わらないようにすること。
d) 屋外において電気機械器具に施設する開閉器、接続器、点滅器その他の器具は、( ウ )おそれがある場合には、これに堅ろうな防護装置を施すこと。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解 説
a)の文章で、低圧用の配線器具とは例えばスイッチやコンセントのことなので、一般人が触ろうと思えば触れてしまうものです。そのため、配線器具に触っても感電しないように充電部分が露出しない構造とする必要があります。
よって、( ア )には「充電部分が露出しない」が入ります。
ちなみに、別の選択肢にある「取扱者以外の者が容易に開けることができない」ようにする必要があるのは、「配線器具の施設」ではなく「地中箱の施設」での規定です。地中箱なら「開ける」という動作に納得できますが、配線器具(スイッチやコンセント)を「開ける」というのは違和感があります。
c)の文章で、配線器具と電線の接続点が引っ張られると、配線器具端子部分の接続不良による過熱焼損事故につながります。そのため、配線器具端子への電線接続は堅ろうにし、接続点に張力をかけないように施設しなければなりません。
よって、( イ )には「張力」が入ります。
d)の文章は屋外ならではの条件です。選択肢には「感電」と「損傷を受ける」がありますが、感電は人が接触することで起こるので、屋内でも屋外でも同じように想定され、それを防止するためにa)やb)の文章にある対策を取っています。
一方、屋外では、風雨にさらされたり工事現場では砂ぼこりが舞うなど、屋内に比べて器具が損傷を受けるリスクが高いです。そのような場合には、堅ろうな防護装置を施すことによって器具を守る必要があります。
よって、( ウ )には「損傷を受ける」が入ります。
以上から、正解は(5)です。
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