この項のテーマは「電位」です。電位は静電ポテンシャルと呼ばれることもあり、力学でいうところの位置エネルギーに相当します。つまり、単位電荷(1クーロンの電荷を持つ点電荷)をある場所から別の場所まで移すために要する仕事のことを指しています。点電荷の移動に際して必要な仕事、というと難しいかもしれませんが、とにかく位置エネルギーだという認識で大丈夫です。
電位を数式化すると以下のようになります。
- V:電位 [V]
- ε0:真空の誘電率 8.854×10-12 [F/m]
- Q:電荷 [C]
- r:点電荷からの距離 [m]
これは前項で扱った電界の式と似ています。
(参考:電界の式)
上の2式を組み合わせると、次の式のようになります。
これはつまり、電位の傾きが電界であるということを示しています。
また、電位とは位置エネルギーのことであると説明しましたが、電位差を求める際も位置エネルギー差を求めるのと同様の計算をします。つまり、点Aと点Bの電位差を求めたいなら、それぞれの電位を先ほど紹介した公式を使って求めて、計算して得られた2つの電位を引き算すればよい、ということです。
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