問 題
図は、高圧受電設備(受電電力500[kW])の単線結線図の一部である。
図の矢印で示す(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に設置する機器及び計器の名称(略号を含む)の組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ア イ ウ エ
- ZCT 電力量計 避雷器 過電流継電器
- VCT 電力量計 避雷器 過負荷継電器
- ZCT 電力量計 進相コンデンサ 過電流継電器
- VCT 電力計 避雷器 過負荷継電器
- ZCT 電力計 進相コンデンサ 過負荷継電器
正解 (1)
解 説
まずは図中と選択肢中の略号の名称を以下に示します。
- GR付PAS:地絡継電装置付高圧気中負荷開閉器(Ground Relay 付 Pole Air Switch)
- ZCT:零相変流器(Zero-Phase-Sequence Current Transformar)
- VCT:電力量計器用変成器(Voltage Current Transformer)
- VT:計器用変圧器(Voltage Transformar)
- CT:変流器(Current Transformar)
- CH:ケーブルヘッド(Cable Head)
- DS:断路器(Disconnecting Switch)
- PF:電力ヒューズ(Power Fuse)
- VS:電圧計切り替えスイッチ(Voltmeter Change-Over Switch)
- AS:電流計切り替えスイッチ(Ammeter Change-Over Switch)
最初は(ア)について考えると、選択肢ではZCTとVCTがあります。わかりやすいのはVCTのほうで、上の略号と名称からも判断できますが、VCTはVTとCTを足したものです。図中では、VTは○が2つ重なったような記号で書かれ、CTは○の右に//(二重斜線)がある記号で表されています。
上図のちょうど中央あたりの四角形の中に、ちょうどこのVTとCTが書かれていますので、この四角形がVCTを表します。よって、(ア)はVCTではないので、ZCTになります。ちなみに、ZCTは地絡故障時に流れる零相電流を検出するための変流器です。
次は(イ)を考えます。(イ)の左にある四角形は、上記の通り、VCT(電力量計器用変成器)です。「電力量」計器用変成器と接続されているので、(イ)は電力量計になります。
(ウ)は、断路器と接地との間にあるので、これは避雷器です。避雷器はその前後にある断路器・接地とセットで存在すると覚えてしまってください。避雷器は異常電圧を抑制するため、A種接地を施す必要があります。
(エ)はASと接続していることからも、過負荷継電器ではなく過電流継電器だと判断できます。
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