電験三種 H24年 電力 問15 問題と解説

 問 題     

定格出力300[MW]の石炭火力発電所について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 定格出力で30日間連続運転したときの送電端電力量[MW・h]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、所内率は5[%]とする。

  1. 184000
  2. 194000
  3. 205000
  4. 216000
  5. 227000

(b) 1日の間に下表に示すような運転を行ったとき、発熱量28000[kJ/kg]の石炭を1700[t]消費した。この1日の間の発電端熱効率[%]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 37.0
  2. 38.5
  3. 40.0
  4. 41.5
  5. 43.0

 

 

 

 

 

正解 (a)-(3), (b)-(2)

 解 説    

(a)

所内率が5[%]ということは、送電端電力量として使える分は95[%]です。また、30日は時間にすると30×24=720[h]なので、送電端電力量は、

と計算できます。

(b)

まず、表から1日に発電した出力の合計を求めます。

上図の通り、出力は合計で5100[MW・h]です。これを熱量の単位[MJ](=[MW・s])に直すと、

となります(ここでは[MJ]にしていますが、[J]や[kJ]で計算を進めても構いません)。

一方、燃料として使った石炭の発熱量は、単位の[kJ/kg]=[MJ/t]に注意して計算すると、

と計算できるので、発電端熱効率η[%]は、次のようになります。

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