問 題
ゴキブリの生態に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- チャバネゴキブリは、卵鞘(らんしょう)を孵化(ふか)直前まで尾端に保持し続けている。
- クロゴキブリは、昼行性で、夜間はほとんど活動しない。
- トビイロゴキブリは、孵化後間もない幼虫が、単独で生活する傾向が強い。
- ワモンゴキブリは、動物性の食品や汚物等を餌としない。
- ヤマトゴキブリは、幼虫、蛹(さなぎ)を経て成虫となる。
正解 (1)
解 説
(1)は正しいです。クロゴキブリなどの雌は、卵鞘を唾液などでくぼみやすき間に固着させますが、チャバネゴキブリは卵鞘を固着させず、孵化のときまで身体にくっつけているのが特徴的です。
つまり(2)~(5)の記述が誤りとなります。これらの解説をする前に、ゴキブリ類の生態・習性を以下に列挙します。これは、ゴキブリの種類を問わず、共通する特徴であると考えてください。
- 潜み場所をもつ
- 不完全変態
- 夜間活動性
- 集合性
- 雑食性
以上を踏まえて、選択肢(2)~(5)を見ていきます。各選択肢にはゴキブリの具体的な種類が書かれていますが、上記の通り、これらの特徴はこの試験で出題される全てのゴキブリ類に共通する特徴であると考えて大丈夫です。
(2)で、ゴキブリは夜行性で、夜のほうが活発に動きます。
(3)で、ゴキブリは、フェロモンの働きにより集合性を示します。
(4)で、ゴキブリは雑食です。よって、動物性の食品や汚物等も食べます。
(5)で、ゴキブリは蛹にならず、幼虫からいきなり成虫となります。このような生態を不完全変態といいます。ちなみに、卵から生まれた幼虫が、脱皮を繰り返して蛹、成虫となるような生育過程をたどるのが完全変態です。
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