ビル管理士試験 2019年 問151 問題と解説

 問 題     

弾性床材の特徴と管理に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 塩化ビニルシートは、床維持剤の密着不良が起きにくい。
  2. 塩化ビニル系床材は、耐薬品性や耐水性に富む。
  3. リノリウムは、耐アルカリ性に富む。
  4. 床維持剤を塗布することで、土砂・ほこりの除去頻度を減らすことができる。
  5. 塩化ビニルタイルは、可塑剤を含まない。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)で、塩化ビニルシートに含まれている可塑剤の影響により、塩化ビニルシートは床維持剤の密着不良が起きやすいという特徴があります。よって、(1)は誤りです。

(2)で、塩化ビニル系床材は耐薬品性に優れているので、酸やアルカリに比較的強い床材といえます。また、耐水性にも富んでいるので、(2)の記述が正しく、これが正解となります。

(3)で、リノリウムは、歩きやすい上に耐久性に優れるのが特徴的ですが、溶剤やアルカリ性に弱いです。よって、(3)は誤りです。

(4)で、床維持剤を塗布することで、汚れの予防効果が得られます。しかし、これは水や油の汚れが床にしみ込むのを防ぐのが主な役割で、土砂やほこりを軽減するものではありません。よって、土砂・ほこりの除去頻度は減らせないので、(4)は誤りです。

(5)で、塩化ビニル樹脂はもともと硬いものなので、加工のしにくい性質をもっています。そこに可塑剤を加えると、柔らかくなって変形しやすいという特徴が得られます。よって、塩化ビニル系床材(塩化ビニルタイル・塩化ビニルシートなど)には可塑剤が含まれています。そのため、(5)は誤りです。

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