ビル管理士試験 2019年 問99 問題と解説

 問 題     

ガスの供給と取扱いに関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 厨房(ちゅうぼう)がガス臭いので、ガスを排出するため直ちに換気扇を起動した。
  2. 都市ガス及びLPガスは、1,000倍に希釈しても臭いを感知できる付臭剤の添加が、法令で義務付けられている。
  3. 地震後、ガスのマイコンメータの復帰ボタンを押したら赤いランプが点滅したが、ガス機器に異常がなさそうなので使用開始した。
  4. 土中から建築物にガス管を引き込む際、耐震のため絶縁継手を設置することが必要である。
  5. LPガス容器は、常時50℃以下の直射日光の当たらない場所に設置する。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は誤りで、ガスが漏れている状況で換気扇を起動するのは危険です。その理由は、換気扇のスイッチから発生した小さな火花が着火源となり、ガスに引火するおそれがあるからです。よって、換気扇を使うのではなく窓を開けて換気するほうが安全です。

(3)も誤りで、赤いランプは概して危険や故障を知らせるマークなので、このまま使うのはNGです。ガス用マイコンメータには地震などに対する保安機能が備わっていますが、赤いランプが点滅した場合にはガス漏れの疑いがあるので、ガス事業者に連絡して対処する必要があります。

(4)も誤りです。土中から建築物にガス管を引き込む際に絶縁継手を設置する必要があるというのは合っていますが、その目的は耐震のためではありません。絶縁継手を設置する目的は、建築物のコンクリートと土壌との間に生じる電位差によって配管が腐食するのを防止するためです。

(5)も誤りで、LPガス容器は、常時40℃以下を保てる場所に設置することが求められます。

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