問 題
空気調和設備に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- ふく流吹出口は、他の吹出口と比べて、均一度の高い温度分布が得やすい。
- 吸収冷凍機は、容積冷凍機や遠心冷凍機と比較して騒音・振動が大きい。
- 躯体蓄熱方式を採用すると、一般に熱源機器容量は大きくなる。
- 放射冷暖房設備は、他の空調方式と併用せず設置するのが一般的である。
- 吸込み気流は、吸込み中心からの距離に反比例して減衰する。
正解 (1)
解 説
(1)に関して、空気調和設備の吹出口には、ふく流吹出口、軸流吹出口、線状吹出口、面状吹出口の4種類があります。
ふく流吹出口の「ふく」を漢字にすると「輻」となり、放射状というような意味合いを持ちます。よって、空気が全方向に放射状に送られるため、このタイプは均一度の高い温度分布が得やすいです。
よって、(1)の記述が正しく、これが正解となります。
(2)で、吸収冷凍機は回転部分が少なく、騒音・振動が小さいという特徴があります。よって、(2)の記述は反対です。
(3)で、躯体蓄熱方式を採用すると、躯体のほうで大きな熱容量を蓄熱できるため、熱源機器のほうの容量は小さく済ますことが可能です。よって、(3)の記述は反対です。
(4)に関して、放射冷暖房方式では室内空気の換気が行えません。よって、中央式外調機など他の空調方式と併用するのが一般的です。よって、(4)の記述は誤りです。
(5)で、吸込気流の吸込み速度は、吸込み中心からの距離の2乗におおむね反比例します。よって、(5)は「距離に反比例」ではなく「距離の2乗に反比例」とするべきです。
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