ビル管理士試験 2019年 問42 問題と解説

 問 題     

次の感染症対策のうち、感染経路対策として、最も不適当なものはどれか。

  1. ネズミの駆除
  2. 手洗いの徹底
  3. N95マスクの着用
  4. 水と空気の浄化
  5. ワクチンの接種

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

どれも感染症対策としては正しいのですが、ここでのポイントは「感染経路対策」であるかどうかです。

そもそも感染症対策には、次の3種類があります。

  • 感染源対策
  • 感染経路への対策
  • 宿主の感受性対策

(1)は、媒介動物(ネズミ)という感染経路を断つ行為なので、これは「感染経路への対策」に当てはまります。

(2)の手洗いの徹底と(3)のマスクの着用は、典型的な「感染経路への対策」の例です。手を洗えば、ウイルスに汚染された手で食べ物をつかんで経口感染するような事態を防げますし、マスクをすれば、感染者の咳やくしゃみを吸い込むことがなくなるので、飛沫感染を防ぐことができます。そのほか、うがいなども同じく感染経路対策になります。

(4)について、水や空気を介して細菌やウイルスが拡散されるケースも多いので、水と空気の浄化も「感染経路への対策」となります。

(5)で、ワクチンの接種を行うと感染しても発症しにくくなるので、これは宿主の「感受性対策」として有効です。つまり、感染経路対策ではありません。

以上から、正解は(5)となります。

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