ビル管理士試験 2019年 問26 問題と解説

 問 題     

高温障害の種類とその特徴に関する組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. 熱中症    暑熱障害による症状の総称
  2. 熱失神    血圧の上昇
  3. 熱けいれん  低ナトリウム血症
  4. 熱疲労    脱水
  5. 熱射病    中枢神経機能の異常

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は正しいです。熱中症は暑熱障害による症状の総称のことなので、(2)~(5)にある熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病は、いずれも熱中症の一つといえます。

(2)が誤りです。熱失神は、皮層血管の拡張に伴う血圧低下による一過性の意識喪失のことです。頭頸部が直射日光などにさらされたことにより末梢血管の拡張を生じることによって起こります。

よって、(2)にある「血圧の上昇」は「血圧の低下」とするべきです。

(3)は正しいです。熱けいれんは、低ナトリウム血症による筋肉のけいれんです。

(4)も正しいです。熱疲労は、多量の発汗により体内の水分や塩分が不足することに加え、全身的な循環不全による重要諸臓器の機能低下によって起こります。

(5)も正しいです。熱射病は、体温上昇による中枢神経系機能の異常です。体温調節中枢の機能に障害をきたし、自力での体温調節ができずに体温が急激に上昇します。

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