問 題
都市及び建築の熱環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 室温は、屋外の気温やその他の気候要素の影響を受けて時々刻々と変化する。
- アルベドとは、任意の面に入射した日射量に対し、その面での反射した日射量の割合をいう。
- 温室効果とは、太陽光線が大気中の二酸化炭素などに吸収され、大気が温まることで地球上の気温が上昇することをいう。
- 熱容量の相異なる材料に、同一熱量をそれぞれ与えた場合、同じ容積なら熱容量の大きい方が温まりにくい。
- 水が蒸発すると、その蒸発面は気化熱が奪われ冷える。
正解 (3)
解 説
(3)について、太陽光線が大気中の二酸化炭素などに直接吸収されるわけではありません。
もし地球に大気(温室効果ガス)がなければ、太陽光線が地球に届いて地表が暖められても、今度は地表から赤外線が放射され、結果として地球が全然暖まらない計算になります。
しかし、大気があることで、この赤外線放射の一部が大気中の温室効果ガスに取り込まれます。それによって、太陽光から地球に入ってくるエネルギーのほうが赤外線放射として出ていくエネルギーよりも多くなるので、結果として地球上の気温が上昇します。
以上から、温室効果ガスが吸収するのは太陽光線ではなく、地表から発する赤外線なので、(3)が誤りの記述です。
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