ビル管理士試験 H30年 問5 問題と解説

 問 題     

建築物衛生法に基づく特定建築物の届出について、同法施行規則において規定されていない事項は、次のうちどれか。

  1. 名称
  2. 構造設備の概要
  3. 建築確認済の年月日
  4. 用途
  5. 使用されるに至った年月日

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

届出事項には、特定建築物の名称、所在場所、用途、構造設備の概要など、全部で9つの項目があります。全ての項目を正確に覚えておけばもちろん正解できますが、そこまで頻出事項ではないので、これを知識問題として暗記しておく必要はないと思います。

この問題のアプローチとして、建築物衛生の観点から見たときに、選択肢のそれぞれが届出を受ける側(都道府県知事等)にとって知りたい情報となっているか否かという点を考えるとよいと思います。

たとえば、「特定建築物の名称」や「所在場所」がわからないと管理をするのにも困りますし、立入検査に行くのも難儀します。よって、これらは必要な情報なので、(1)は正しいです。

また、「用途」によって特定建築物に該当するかしないかが異なるので、これも大事な情報です。よって、(4)も正しいです。

「構造設備の概要」も明記することで、その施設ではどのような環境負荷が起きやすく、また、環境負荷を低減させるためにどのような設備が置かれているのかといった情報を得ることができます。よって、(2)も正しいです。

特定建築物の制度は、不特定多数の人が利用するような場所の環境衛生を維持管理するためにあります。よって、「建築確認済の年月日」よりも「使用されるに至った年月日」のほうがより重要な情報となります。

つまり、(5)は正しく、(3)が誤りであると判断することができます。

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