ビル管理士試験 H29年 問67 問題と解説

 問 題     

蒸気圧縮式冷凍機を構成する機器として、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. 圧縮機
  2. 凝縮器
  3. 膨張弁
  4. 吸収器
  5. 蒸発器

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

蒸気圧縮式冷凍機は、圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁 → 蒸発器 → 圧縮機 → …というサイクルで廻っています(もちろん、サイクルなのでどこがスタートというわけではありません)。

よって蒸気圧縮式冷凍機と関係のない機器は(4)の吸収器です。

また、蒸気圧縮式冷凍機の各工程と比エンタルピーや圧力の変化を問う問題がたまに出題されるので、参考として以下も確認しておいてください。

まず、圧縮機ではガス化した冷媒を圧縮します。このとき、冷媒の比エンタルピーと圧力が上がります。

続く凝縮器では、冷媒を液化させます。ここでは比エンタルピーは低下しますが、圧力変化はありません。

そのあとの膨張弁は、液化した冷媒をその名の通り膨張させます。膨張する分、圧力は低下しますが、比エンタルピーに変化はありません。

最後の蒸発器では、液体の冷媒をガス化(蒸発)させます。ガス化は冷媒が周囲の熱を奪って行われるので、この段階が冷凍機としてのメインの働きをしています。また、これは凝縮器で液化させたときの反対なので、比エンタルピーは増加しますが、圧力変化はありません。

このあと、圧縮機に戻ってサイクルが1周します。

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