ビル管理士試験 H28年 問157 問題と解説

 問 題     

廃棄物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 一般廃棄物は、し尿とごみに大別され、ごみは家庭系ごみと事業系ごみに分かれる。
  2. 近年の水洗化率は、平成23年度における約93%から、微増傾向にある。
  3. 平成23年度においては、全国の焼却施設の約1/4で、余熱を利用した発電が行われている。
  4. 一般廃棄物の埋立処分は、安定型最終処分場に埋め立てなければならない。
  5. ごみの焼却処理では、800℃以上の高温で焼却される。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

産業廃棄物の最終処分場には、以下の3種類があります。

  1. 遮断型最終処分場:
    有害物質を含む廃棄物の処分場。厚いコンクリートなどで周りから完全に遮断することで、外部に悪影響を与えないようにしています。
  2. 安定型最終処分場:
    すでに安定していて環境に影響を与えない廃棄物の処分場。安定5品目(廃プラスチック類・金属くず・ガラス陶磁器くず・ゴムくず・がれき類)のみを廃棄することができ、そのほかの産業廃棄物は扱いません。
  3. 管理型最終処分場:
    上記2つ以外の産業廃棄物の処分場。有害性は低いですが、雨が降った際の浸出水などが外部に漏れないような遮水処置がなされ、水質検査や汚水処理などによって管理しています。

一方、一般廃棄物についてはこのような区分けはありません。よって、(4)の記述が誤りです。

ちなみに、一般廃棄物の最終処分場は上記のどれにも該当しませんが、その構造や管理の仕方は、産業廃棄物でいうところの管理型処分場と同等です。ただし、上記の分類はあくまで産業廃棄物の分類なので、一般廃棄物の処分場のことを管理型処分場とは呼びません。

コメント