ビル管理士試験 H28年 問76 問題と解説

 問 題     

ポンプに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. サージングの発生を判断するのに、有効吸込みヘッド(NPSH)が用いられる。
  2. ダイヤフラムポンプは、容積型に分類される。
  3. 全揚程は、損失水頭と実揚程の和である。
  4. 渦流ポンプは、小水量で高揚程が特徴である。
  5. 渦巻きポンプは、ターボ型に分類される。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

サージングとは、ポンプが故障していたり空気が混入したりして流量が確保できていないとき、脈動を伴う不安定な運転となる状態のことです。

有効吸込みヘッド(NPSH)とは、流水中で水圧と水蒸気圧との差を示すパラメータです。有効吸込みヘッドが常に必要有効吸込みヘッドよりも大ければキャビテーションが起こりにくくなるため、これは「サージング」ではなく「キャビテーション」の発生を判断するのに用いられます。

よって、(1)の記述は不適です。

(以下、問題73の解説のくり返しです。参考までに。)

流水中で圧力の低い部分ができると、水の一部が気化して水蒸気となって気泡を作ります。この気泡が圧力の高い部分へ移動するとその圧力に押しつぶされ、配管などに衝撃を与えて配管などに損傷を与えます。この一連の現象がキャビテーションです。

キャビテーションは配管の損傷のほか、騒音や振動、ポンプ吐出量の減少などの悪影響があります。

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