ビル管理士試験 H27年 問69 問題と解説

 問 題     

冷凍機の冷媒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. CFC系冷媒は、オゾン層破壊問題から全面的に製造中止となった。
  2. HCFC系冷媒は、CFC系冷媒に替わるものとして用いられているが、将来全廃の予定である。
  3. アンモニアは、安全性及び経済性の点でフロン系冷媒よりも優れている。
  4. HFC系冷媒は、代替フロンと呼ばれ、オゾン破壊係数(ODP)はゼロである。
  5. 自然冷媒の二酸化炭素は、環境負荷の点でフロン系冷媒よりも優れている。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しいです。CFC(クロロフルオロカーボン)は強力なオゾン層破壊物質であるため、現在では全面的に製造中止となっています。

(2)も正しいです。HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)はCFCと比べるとオゾン層を破壊する力が弱いですが、それでもオゾン層破壊物質には違いないので、将来的には全廃する予定となっています。

(3)が誤りです。アンモニアは強烈な刺激臭を有し、安全性の面でフロン系冷媒よりも劣っています。しかし、オゾン層を破壊することはなく温室効果の程度も極めて小さいので、それらの点が長所といえます。

(4)は正しいです。HFC(ハイドロフルオロカーボン)はオゾン層破壊に寄与しない物質です。ただし、これは強力な温室効果ガスです。

(5)も正しいです。二酸化炭素はオゾン層破壊物質ではなく、温室効果もフロン類と比べるとずっと小さいです。

以上から、正解は(3)となります。

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