問 題
下の図は、木材の壁の室外側を断熱した外壁の断面図上に冬期暖房時の壁内定常温度分布を示したものである。この図に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

- 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにアに防湿層を設けることは有効である。
- 温度分布はBとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。
- 温度分布はCとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。
- 温度分布はAとなり、壁内結露の防止のためにイに防湿層を設けることは有効である。
- 温度分布はBとなり、壁内結露の防止のためにウに防湿層を設けることは有効である。
正解 (4)
解 説
断熱材は「熱を断つ材料」なので、熱伝導率が小さいです。もし熱伝導率が大きいと簡単に熱を通すことになり、室内の熱がすぐに室外に逃げてしまうことになります。
熱伝導率が小さいということは、内外の温度差が大きくなるため、図ではその勾配(傾き)が急になります。よって、温度分布は、断熱材のところの傾きが大きくなっている「A」の軌道を描きます。
また、結露が起こりやすいのは、内外の温度差が激しい断熱材の、温度が高い側の境界です。この面に防湿層を設けると、断熱材に水蒸気が入り込むのを防げるため、結露対策として有効です。
よって、本問の場合は、断熱材の温度が高い側が「イ」の位置なので、ここに防湿層を設けるのが効果的となります。
以上から、正解は(4)です。

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