ビル管理士試験 H26年 問44 問題と解説

 問 題     

次の感染症対策のうち、宿主の感受性対策として最も適当なものはどれか。

  1. 媒介動物の駆除
  2. 患者の治療
  3. マスクの着用
  4. 一般的な体力の向上
  5. 患者の隔離

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

どれも感染症対策としては正しいのですが、ここでのポイントは「宿主の感受性対策」であるかどうかです。

そもそも感染症対策には、「宿主の感受性対策」のほかに、「感染源対策」と「感染経路への対策」があります。

(1)は媒介動物という感染経路を断つ行為なので、これは「感染経路への対策」に当てはまります。

(2)は、患者(=感染源になり得る人)を治療する(=感染源じゃなくさせる)ので、「感染源対策」に該当します。

(3)は典型的な「感染経路への対策」の例です。そのほか、手洗い、うがいなども同じく感染経路対策になります。

(4)について、感染者(=宿主)は必ずしも病気になるわけではなく、身体が丈夫であれば、免疫反応などにより、発症しないということがしばしばあります。よって、これが「宿主の感受性対策」ということになります。また、予防接種を行うと感染しても発症しにくくなるので、これも大事な「宿主の感受性対策」です。

(5)で、すでに感染している患者を隔離してしまえば、ほかの人が感染する機会がぐっと減ります。(2)と同じく、感染源に対する対策なので、これも「感染源対策」に該当します。

コメント