ビル管理士試験 H24年 問179 問題と解説

 問 題     

建築物における衛生的環境の維持管理について(平成20年1月25日健発第0125001号)に示された建築物環境衛生維持管理要領による総合的有害生物管理(IPM)に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

ねずみ等の( ア )を行うに当たっては、建築物において考えられる( イ )技術を組み合わせて利用しながら、( ウ )に対するリスクと環境への負荷を最小限にとどめるような方法で、有害生物を制御し、その水準を維持する有害生物の管理対策である総合的有害生物管理の考え方を取り入れた( ア )体系に基づき実施すること。

   ア    イ       ウ

  1. 駆除  定められた   人の生命
  2. 駆除  有効・適切な  人の健康
  3. 駆除  有効・適切な  人の生命
  4. 防除  定められた   人の衛生
  5. 防除  有効・適切な  人の健康

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

( ア )について、「駆除」はすでに居るねずみ等を一掃することで、「防除」は駆除に加えて、外から入ってこないようにするための予防を含みます。ここではより包括的な「防除」のほうが適切です。

( イ )について、どちらでも意味は通じますが、より具体的に述べている「有効・適切な」が正解です。この手の問題でもっとややこしくなると、どの選択肢でも意味がほとんど同じという場合もあります。条文からの出題である以上、条文そのままの文言を選ばなければいけないので、注意が必要です。

( ウ )もやや微妙ですが、「人の生命」はちょっと大袈裟すぎる言い回しです。また、「人の衛生」という言葉の使い方は見掛けません。環境衛生や保健衛生、公衆衛生のように、衛生というのは個々人に対して使う言葉ではなく、ある程度範囲を持った枠組みや物に対して用いる言葉です。そのため、( ウ )には「人の健康」を入れるのが妥当です。

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