ビル管理士試験 H24年 問169 問題と解説

 問 題     

ゴキブリの防除に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 有機リン剤は、隙間に潜むゴキブリを追い出すフラッシング効果を持つ。
  2. 駆除率の算出には、一定面積当たりの視認数であるゴキブリ指数を用いる。
  3. 殺虫剤に対する抵抗性の発達は、報告されていない。
  4. ULV処理は、空間に薬剤を処理する方法の一つである。
  5. 毒餌(食毒剤)を配置する際、毒餌に殺虫剤を噴霧すると、その効果が高まる。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)で、有機リン剤は忌避性が少ないので、フラッシング効果は持ちません。フラッシング効果を持つのはピレスロイド系の殺虫剤です。

(2)について、駆除率とは、駆除によるゴキブリの減少率のことです。算出に用いるのは駆除前のゴキブリ指数と駆除後のゴキブリ指数ですが、このゴキブリ指数の説明が(2)は間違っています。ゴキブリ指数は視認数ではなく、1トラップ1日あたりの捕獲数です。

(3)で、抵抗性を持つものもいます。その際には殺虫剤の種類を変えるなどの対応が必要です。

(4)で、ULVは「Ultra Low Volume」の頭文字から取っています。直訳では「超微量」ですが、対応する日本語訳は「微量濃厚散布」です。高濃度の薬剤を少量散布するために用いられます。

(5)は、毒餌に殺虫剤を噴霧すると、臭いなどを感じとってゴキブリが毒餌を食べなくなる恐れがあります。よって、これをしてしまうと効果が下がるリスクのほうが大きいです。

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