ビル管理士試験 H23年 問10 問題と解説

 問 題     

建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づく建築物環境衛生管理技術者に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 特定建築物に環境衛生上著しく不適当な事態が存在したときは、選任された建築物環境衛生管理技術者に罰則が適用される。
  2. 特定建築物所有者等が建築物環境衛生管理技術者を選任しなかった場合には、特定建築物所有者等に罰則の適用がある。
  3. 建築物環境衛生管理技術者には、特定建築物の環境衛生上の維持管理に関する帳簿書類を備える義務が課せられている。
  4. 特定建築物における建築物環境衛生管理技術者の選任には、直接の雇用関係が必要である。
  5. 建築物環境衛生管理技術者は、特定建築物の環境衛生上の適正な維持管理を行うため、自ら測定検査や設備の維持管理を行う義務が課せられている。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)について、環境が悪いので罰則、ということはありません。罰則が適用されるのは、必要な届出や選任を怠ったときや、虚偽の報告をしたときです。

(3)について、実際にこれらの書類を揃えるのは建築物環境衛生管理技術者である場合が多いと思いますが、義務が課せられているのは「建築物環境衛生管理技術者」ではなく、「特定建築物所有者等」です。

(4)について、これは直接の雇用関係でなくても大丈夫です。具体的には、委任契約などが認められています。

(5)について、測定者や維持管理を行う人の指定はありません。建築物環境衛生管理技術者は、あくまで環境衛生上の維持管理における監督者という立ち位置です。もちろん、建築物環境衛生管理技術者自身が測定などを行っても問題ありません。

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