ビル管理士試験 H22年 問37 問題と解説

 問 題     

事務所建築物内の次の場所の組合せのうち、JISにより定められた事務所の照度基準において、イの値がアの値より高いものはどれか。

    ア         イ

  1. 製図室        会議室
  2. 書庫         事務室
  3. エレベーターホール  更衣室
  4. 食堂         廊下
  5. 玄関ホール(昼間)   倉庫

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

JIS Z 9110を参照すれば各々の場所での照度基準の数値が載っています。これを見て比べていけば答えはすぐに出るのですが、会議室の基準はいくつで、事務室の基準はいくつで…と、全て覚えるのはあまり現実的ではありません。

そこで、それぞれの選択肢にある2つの場所のどちらがより明るさを必要とするかを考えるのが良いと思います。

(1)なら、製図室は設計図を描くなど細かい作業をする場所なので、相応の明るさが必要です。一方の会議室は、基本的には会議ができれば良いので、会話をしたり資料に目を通すのに必要な分の明るさがあれば充分です。よって、製図室のほうが会議室よりも高い照度基準になっているはずです。

(2)は、事務室はものを読んだり書いたりする場所なのでそこそこの照度が必要ですが、書庫は本を貯蔵する場所なので、照度は背表紙のタイトルが読める程度で足ります。書庫は本を読む場所ではなく、本を置いておくための部屋であることに注意してください。

(3)、(4)、(5)も同様に、どちらがより照度を必要とするかを考えると、(2)以外は全て「ア」のほうが比較的照度が必要であると想像できると思います。

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