ビル管理士試験 2021年 問34 問題と解説

 問 題     

振動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 振動レベルの単位はデシベル(dB)である。
  2. 局所振動による健康障害は冬期に多くみられる。
  3. 局所振動による障害にレイノー現象といわれる指の末梢(しょう)神経障害がある。
  4. フォークリフトの運転により垂直振動にばく露されることで、胃下垂などが生じる。
  5. 全身振動は、垂直振動と水平振動に分けて評価される。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

この問題はやや難易度の高い問題です。(1)、(2)、(5)は基本的な内容かつ正しい文章なので、正解の候補からは外したいところですが、(3)と(4)の二択は運任せになってしまっても仕方ないかもしれません。

(3)で、レイノー現象とは、寒さや緊張によって手足の指先が震え、色調が青白く(または赤紫色に)変わってしまう現象です。よって、神経系に異常があるわけではないので、「末梢神経障害」ではなく「末梢循環障害」や「末梢血行障害」とするのが正しいです。

(4)で、胃下垂とは、文字通り胃が本来の位置よりも下に垂れ下がってしまう状態のことです。この状態だと胃の機能が低下して、胃もたれなどの症状が現れます。

フォークリフトやトラクターなどの運転で垂直振動(鉛直振動)を受けると、胃の位置がずれてしまって胃下垂になるおそれがあります。よって、(4)は正しい文章です。

以上から、正解は(3)となります。

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