問 題
ヒトの発がんの原因に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 発がんの要因として、食事が3分の1を占める。
- 感染症が発がんの原因となることがある。
- ラドンのばく露は肺がんのリスクを上昇させる。
- DNAに最初に傷を付け、変異を起こさせる物質をプロモータという。
- ホルムアルデヒドには発がん性が認められる。
正解 (4)
解 説
本問の正解は(4)ですが、出題頻度から見てもマイナーな内容だといえます。一方でそのほかの選択肢はどれも概ね基本的な内容なので、この問題は消去法で答えるのが妥当かもしれません。
(4)に関して、DNAに最初に傷を付け、変異を起こさせる物質のことは「イニシエータ」といいます。
イニシャル(initial、頭文字)と語源は同じで、イニシエータ(initiator)は発がんの最初のプロセスを引き起こす物質です。イニシエータの働きによってDNAに変異が起こり、その後、プロモータ(promoter、発がん促進物質)によって発がんが促進されます。
よって、(4)の「プロモータ」が誤りで、正しくは「イニシエータ」です。
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