ビル管理士試験 H23年 問115 問題と解説

 問 題     

塩素の消毒効果に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

塩素は、水中で加水分解し、イオン解離して生じた( ア )や( イ )が殺菌・消毒効果を示す。これらは、( ウ )と呼ばれる。殺菌力としては、( エ )の方が強い。

     ア           イ         ウ        エ

  1. 次亜塩素酸(HOCl)  次亜塩素酸イオン(OCl) 遊離残留塩素 次亜塩素酸イオン(OCl)
  2. 次亜塩素酸(HOCl)  次亜塩素酸イオン(OCl) 結合残留塩素 次亜塩素酸(HOCl)
  3. 次亜塩素酸(HOCl)  ジクロラミン(NHCl2)  結合残留塩素 ジクロラミン(NHCl2)
  4. 次亜塩素酸(HOCl)  次亜塩素酸イオン(OCl) 遊離残留塩素 次亜塩素酸(HOCl)
  5. ジクロラミン(NHCl2) 次亜塩素酸イオン(OCl) 結合残留塩素 ジクロラミン(NHCl2)

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

塩素が水中で加水分解、イオン解離すると、次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンになります。塩素の原子記号はClで、水の分子式はH2Oなので、Cl、H、OではないN(窒素)が含まれるジクロラミンは誤りです。

ジクロラミンも殺菌・消毒作用がありますが、上記の理由から、( ア )と( イ )には次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンが入ります。

また、これらは遊離残留塩素と呼ばれます。一方で、ジクロラミンは結合残留塩素と呼ばれます。よって、( ウ )には遊離残留塩素が入ります。

次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンとでは、次亜塩素酸のほうが80倍くらい殺菌力が強いです。よって、( エ )には次亜塩素酸が入ります。

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