問 題
防虫・防鼠(そ)構造と防除に用いる機器に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- ライトトラップは、長波長誘引ランプに誘引された昆虫を捕獲する器具である。
- ネズミの侵入防止のため、建物の外壁に樹木の枝が接触することを避ける。
- 噴射できる薬剤の粒径は、ミスト機、ULV機、噴霧器の中で、ULV機が最も大きい。
- 昆虫の室内侵入防止のため設置する網戸は、10メッシュ程度とする。
- ULV機は、高濃度の薬剤を多量散布する薬剤散布機である。
正解 (2)
解 説
(1)は誤りです。ライトトラップは、「短波長」誘引ランプに誘引された昆虫を捕獲する器具です。昆虫が紫外線に寄ってきやすいことを知っていれば、「長波長」ではなく「短波長」だと気づけると思います。
(2)は正しいです。建物の外壁と樹木の枝が接触していると、ネズミが木を登り、枝を伝って建物に侵入してきます。よって、建物の外壁と樹木の枝を接触しないようにすれば、ネズミの侵入経路のひとつを遮断することになります。
(3)は誤りです。ミスト機、ULV機、噴霧器で噴射できる薬剤の粒径は次に示す通りで、ULV機が最も小さいです。
- ULV機:10μm程度
- ミスト機:20~100μm程度
- 噴霧器:100~400μm程度
(4)は誤りです。通常20メッシュより細かい網目であれば、カ、コバエ等、多くの昆虫の侵入を防止できるとされています。
メッシュとは1インチ(2.54cm)を何等分するかを表す数値なので、数値が大きいほど網目が細かくなります。よって、10メッシュでは網目が大きすぎて昆虫が侵入できてしまいます。
(5)は誤りです。ULVは「Ultra Low Volume」の頭文字から取っていて、直訳では「超微量」ですが、対応する日本語訳は「微量濃厚散布」となります。これは、高濃度の薬剤を少量散布するという処理方法です。
以上から、正解は(2)となります。
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