ビル管理士試験 2022年 問178 問題と解説

 問 題     

防虫・防鼠(そ)構造と防除に用いる機器に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. ライトトラップは、長波長誘引ランプに誘引された昆虫を捕獲する器具である。
  2. ネズミの侵入防止のため、建物の外壁に樹木の枝が接触することを避ける。
  3. 噴射できる薬剤の粒径は、ミスト機、ULV機、噴霧器の中で、ULV機が最も大きい。
  4. 昆虫の室内侵入防止のため設置する網戸は、10メッシュ程度とする。
  5. ULV機は、高濃度の薬剤を多量散布する薬剤散布機である。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は誤りです。ライトトラップは、「短波長」誘引ランプに誘引された昆虫を捕獲する器具です。昆虫が紫外線に寄ってきやすいことを知っていれば、「長波長」ではなく「短波長」だと気づけると思います。

(2)は正しいです。建物の外壁と樹木の枝が接触していると、ネズミが木を登り、枝を伝って建物に侵入してきます。よって、建物の外壁と樹木の枝を接触しないようにすれば、ネズミの侵入経路のひとつを遮断することになります。

(3)は誤りです。ミスト機、ULV機、噴霧器で噴射できる薬剤の粒径は次に示す通りで、ULV機が最も小さいです。

  • ULV機:10μm程度
  • ミスト機:20~100μm程度
  • 噴霧器:100~400μm程度

(4)は明確な誤りではありませんが、適切とはいえません。昆虫の室内侵入防止のため設置する網戸は、「20メッシュ」より細かい目にすれば十分です。よって、10メッシュ程度にしても構いませんが、問題文に書かれている「最も適当なもの」とは言い難いです。

(5)は誤りです。ULVは「Ultra Low Volume」の頭文字から取っていて、直訳では「超微量」ですが、対応する日本語訳は「微量濃厚散布」となります。これは、高濃度の薬剤を少量散布するという処理方法です。

以上から、正解は(2)となります。

 

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