ビル管理士試験 2022年 問173 問題と解説

 問 題     

次の対象害虫の防除を目的とする殺虫剤のうち、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律による承認を必要とするものはどれか。

  1. アリ類
  2. シロアリ類
  3. スズメバチ類
  4. トコジラミ類
  5. ドクガ類

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

本問は、衛生害虫用殺虫剤の対象を問う問題で、珍しい出題テーマだといえます。そのため、この設問はあまりこだわらずに捨て問題としてしまっても構わないと思います。

衛生害虫用殺虫剤は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の規制に基づき、安全性、薬理、効力などの資料の審査を行った上で承認されます。

ここで、衛生害虫とは、感染症を媒介したり疾病の原因となったりするおそれのある虫のことをいい、具体的には以下のような害虫が該当します。

  • ハエ
  • ゴキブリ
  • ノミ
  • シラミ
  • トコジラミ
  • イエダニ
  • 屋内塵性ダニ類
  • マダニ

よって、 選択肢の中では(4)の「トコジラミ類」が該当します。

一方で、その他の選択肢に書かれている虫は、いずれも不快害虫に該当します。これらは単純に人を不快にさせる虫のほか、ハチのように毒を持つ虫、衣類や木材にダメージを与える虫なども含みますが、感染症は媒介しません。

これら不快害虫の防除に関しても様々な殺虫剤が開発・発売されていますが、いずれも「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づく承認は必要ありません。

以上から、正解は(4)となります。

コメント

  1. 匿名 より:

    すごくわかりやすい説明でありがたいのですが、トコジラミってシラミではなくカメムシの仲間ではなかったでしょうか…? 確かビル管の過去問でもこの分類が問われたことがあった気がします。

    • (管理人) より:

      修正しました。ご指摘ありがとうございます!